【下手くそな片想い】140字小説(3本入)

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ちぐはぐ

 

 

「俺とあの子だけ学区外なのよ。んで朝や帰りにたまたま会う時は、一緒に登下校してたんだ。嬉しかったなぁ」

「好きだったの?」

「そりゃぁね。片思いで終わったけどな」

「えー、告れば良かったのに」

「無理でしょ、はは」

「登下校、偶然じゃないのに」

「は?」

「学区外、偶然じゃなかったのに」

 

 

 

 初デート

 

 

彼女は言うのさ。

「いつもと雰囲気違うんだね」

 

そして時どき呟くんだ。

「ふふ、なんか楽しいね」

 

また遊ぼう――そう言おうと彼女を見る。

「また遊ぼうね」

「先越されたー!」

そう笑い合いながら一緒に帰るんだ。

 

鏡の中のニヤけた男に気がつく。

ワックスを塗り始めて1時間、まだ髪はキマらない。

 

 

 

アド変

 

 

≪アドレス変更しました!登録よろしく!≫

1人ずつ、丁寧にメールを送った。

 

≪了解!≫

違う。

≪りょ!≫

違う。

≪おっけー(^ω^)≫

違う。

≪登録しとくね!≫

――きた。

 

そう、全てはこれが目的。

こうする以外にアイツと繋がる方法が分からないんだ。

 

さて、ゆっくり返信を考えよう。